一石二鳥作戦 2012 10 21

 これは、今年の4月に書きましたが、
重要なことなので、もう一度書いておきましょう。
 私が中国の軍事指導者だったら、どう考えるか。
南シナ海を押さえてしまえば、
東南アジア諸国だけでなく、日本も支配できると考えるでしょう。
 軍事的には、日本を占領する必要はなく、
南シナ海を押さえてしまえば、十分です。
後は、日本に中国の傀儡政権を作れば、
「事実上の日本占領」は完成するでしょう。
 なぜか。
南シナ海とは、原油や天然ガスを満載した日本の船舶が通過する、
極めて重要な海域であり、日本の命綱と言えるからです。
 その上、今、日本は、
「脱原発」という原発ゼロ運動が盛んなので、
もし、この運動が長続きすれば(もちろん、長続きするように「工作」するでしょう)、
軍事的には、絶好のチャンスに見えます。
 自然エネルギーが全く役に立たないのは計算済みです。
このようなエネルギーは、農業国ならばともかく、
工業用には、全く役に立たないが見えています。
 太陽光発電は、晴れの日は大いに発電できるでしょうが、
曇りの日や雨の日は、どうなのか。
そういう日は、電力の使用をやめるのか。
風力発電では、風が吹かない時は、どうするのか。
そもそも、電力というものは、貯めることができないのを理解しているか。
 現代の戦争とは、電子戦でもあり、
安定した電力供給が必須です。
 さて、ここで、「アメリカが助けてくれる」と思った人がいるかもしれません。
しかし、「それは、甘い」と言わざるを得ないのです。
 オバマ大統領は、「南シナ海を守る」と決意したようですが、
アメリカが、いつまで、その決意を維持できるか怪しいのです。
 将来、アメリカの財政が苦しくなった時、
「南シナ海を守ることは、
アメリカにとって、経済的な利益があるか」と考える大統領が出現した時、
日本は、苦しくなるでしょう。
 つまり、軍事よりも経済を優先する大統領が出現した時、
日本は苦境どころか、日本存亡の危機を迎えるでしょう。

日本エリートの弱点 2012 9 30

書名 日本人が知らない軍事学の常識
著者 兵頭 二十八  草思社

 日本人エリートの弱点とは、何か。
それは、軍事を知らないことです。
 欧米エリートの場合は、たとえ平和主義の人でも、
教養として、軍事の知識を持っています。
 さて、この本では、第1章は、著者の思想の部分ですので、
早く、軍事の知識を知りたいという人は、
第2章から読み始めるべきでしょう。
 興味深い見出しを取り上げましょう。
第2章 アメリカ政府と米軍は、いま、何をしたいのか
 ハッキング犯罪が「チャイナ幻想」を終わらせた
 日本を「保安官助手」にすることは諦めた
 ライバル「4軍」、それぞれの胸算用
 「第5の軍隊」、CIA
第3章 日本の戦力は、いったい、ナンボのものなのか
 なぜアメリカ政府は、F-22戦闘機を日本に売らないと決めたか
 F-35は最先端技術の高額な教材
(以上、引用)
 私は、大学生の時、
まだまだ学生運動が盛んだった当時の世相からすると、
不思議で奇妙な学問を学びました。
それは、地政学や、テレビを使って国民全体を洗脳する手法など、
今の時代からでも、不思議な学問と言えるかもしれません。
 もちろん、このような学問は学部の授業とは全く関係ありませんでした。
だから、「こんなことを勉強しても、学部の成績は向上しない」と思いましたが、
「いつか役に立つことがある」と言われて、学びました。
 軍事については、高校生の時から学び始めました。
しかし、高校生の私にとっては、理解できない専門用語が多かった。

日本の行く道 2011 1 9
 アメリカ人のジョセフ・ナイ教授は、
かつて、日本の将来について、
次のような言葉を残しています。
「日本には、三つの選択肢がある。
日米同盟の堅持・強化、
フランスのような自主独立路線、
あるいは21世紀の大国となる中国の属国化だ」
(以上、引用)
 今日は、日本とフランスの違いを見てみましょう。
フランスにあって、日本にないものは何か。
フランスは、核武装しているということです。
 次に、軍事予算が違います。
対GDP比で比較すると、フランスは日本の2倍以上となっています。
金額ベースで見ても、フランスは日本を上回っています。
こうしてみると、フランスは軍事大国と言えるでしょう。
 それでは、永世中立国のスイスは、どうか。
対GDP比で比較すると、日本と同じくらいでしょう。
金額ベースで見ると、スイスは、さすがに少ないと言えるでしょう。
 しかし、スイスは、欧州において、
軍事力によって永世中立を貫いてきた歴史があります。
 スイスは、徴兵制を採用しており、男性には兵役の義務があるのです。
多くの日本人は、スイスというと、観光国家を連想するでしょうが、
実は、スイスの国土には、至る所に軍事施設が存在します。
 次に、日本人がよく口にする国連は、どうか。
日本にとって、国連は、幻想に過ぎないでしょう。
国連軍は、中小の国は助けるでしょうが、
日本のような大国を助けることはしないでしょう。
 そもそも、国連は、イラク戦争をめぐって機能停止の状態になりました。
最近では、北朝鮮をめぐって、たびたび機能停止しています。
 日本は巨額の国連拠出金を払っていながら、
まるで役に立っていないというのが現状でしょう。
 日本人は真面目で、おとなしいから、国連に対して何も言いませんが、
普通の国だったら、「金、返せ」と言いたくなるところでしょう。
 さて、国連の加盟国は、どんな国が多いか知っていますか。
加盟国を全部見渡せば、独裁国家や強権国家が多いことに気づくでしょう。
だから、国連は、独裁国家や強権国家に対して弱腰にならざるを得ないと言えます。
それでも国連を頼りますか?

















































































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